日本茶は、農薬まみれ

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今回は、週間現代の「飲んでは、いけない」シリーズからお茶のお話です。

 

先日、週刊誌を読んでいて、目を疑いました。誰もが口にするお茶がここまで農薬に汚染されているとは・・・。

 

皆さんはご存知でしょうか?

その記事の全文です。

 

 

 

 

お茶は日本が誇る文化だ。健康のため、意識して飲んでいる人も少なくないだろう。

だが、茶葉の生産には大量の農薬が必要になることをご存知か。

毎日飲むからこそ、知っておきたい事実がある。

 

 

お茶は体にいい。日本人なら誰もがそんな「信仰」をもっている。

カテキンによる殺菌作用や、「緑茶を飲む習慣のある人は死亡リスクが低い」という国立がん研究センターの発表からも分かるように、数々の効能がある事は事実だ。

 

だが、「日本茶」にはその元来の成分とは全く別に、大きなリスクが潜んでいることをご存じだろうか。

実は日本のお茶は農薬まみれなのだ。

 

 

この衝撃的な事実を指摘するのは北海道大学大学院獣医学研究員の池中良徳教授だ。

「2018年にスーパーで買うことのできる日本産の茶葉39商品、国産茶葉使用と表記されているペットボトルの緑茶飲料9商品についてネオニコチノイド系農薬の濃度と種類を調査しました。

 

すると、すべての茶葉の検体からネオニコチノイドが検出され、特にジノテフランでは最大3mg/kg(茶葉1kg当たり3mg含まれる)ペットボトルからも0.06mg/kgの濃度で検出されました。

 

ただし、この残留濃度は国内残留基準よりも低く、基準値以内の濃度でした。

 

 

国内の残留基準値を下回っているからといって、油断はできない。

日本の茶葉に対する残留農薬基準値は、世界でも群を抜いて高いからだ。

 

 

 

 

 

 

今では国産の茶葉でも100gが500円程で手に入る。

国産茶葉を使用したペットボトル入りのお茶飲料に至っては、2L100円台という格安の値段で購入できるようになった。

だが、国産のお茶が安価で手に入ることの裏には、大量生産に伴い、茶葉が農薬まみれだという事実が隠れているのである。

 

 

ジャーナリストで『本当は危ない国産食品』などの著書のある奥野修司氏が語る。

 

「農林水産省が発表している『諸外国における残留濃度基準に関する情報』を確認すると、日本の残留農薬に対する規制は、海外に比べ非常に緩いことがわかります。

 

ネオニコチノイド系農薬のひとつであるジノテフランは、EUでは1kg当たり0.01mgが基準として設定されていますが、日本では25mgとなっており、2500倍もの量の使用が認められています。

そのほか、イミダクロプリドは200倍、アセタミプリドは600倍の量の使用が容認されているのです。」

 

 

日本の残留農薬基準値はEUと比べるとガバガバであり、ほとんど規制されていないに等しいのだ。

奥野氏が続ける。

 

 

 

「世界中を見渡しても、日本よりも茶葉の残留農薬基準値が緩く設定されているのは中国とインドネシア、ロシアの3ヵ国だけです。

 

もともと日本の農薬基準が緩いのは茶葉に限った話ではなく、私たちが毎日口にする米や大豆に対しても大甘な基準値が定められています。

 

しかしその中でも茶葉は、コメの1250倍のチアクロプリド、大豆の250倍のチアメトキサムの使用が認めらているのです。

 

そのため、国内の基準に合わせて生産された茶葉は検疫を通らず、海外へ輸出することができません。

輸出用には別途、相手国の茶葉の厳しい基準値に合わせ、農薬の使用を抑えた茶葉が生産されているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

国産茶葉への残留量が問題となっているネオニコチノイド系農薬は、1990年以降急速に使用されるようになった。

 

 

構造がたばこに含まれるニコチンと似ていることから名付けられたこの物質は、かつて主流だった有機リン系農薬に比べて人体への悪影響が少ないとされ、農家に支持されてきた。

 

さらに、有機リン系農薬に比べて効果が長く持続するため、農薬の散布回数を減らすことを可能にしたのも、広く受け入れられた理由のひとつだ。

 

 

だが、ネオニコチノイド系農薬は2013年から、EU圏内においてビニールハウスを除く屋外での使用が禁止されている。これはネオニコチノイド系農薬を使用した畑でミツバチが大量死するという現象がしばしばみられ、生態系への悪影響が危惧されたためだ。

 

 

当然、農作物を通じて人間がそれを摂取することの危険性は否定しきれない。

 

 

農薬・化学物質が引き起こす疾患に詳しい群馬県・青山内科小児科の青山美子医師が語る。

 

「ネオニコチノイドはニコチン同様に簡単に人間の脳内に入り込みます。人体にはニコチン性アセチルコリン受容体があり、体内に入り込んだネオニコチノイドはこれと結びつくのですが、この受容体が特に脳に多く存在するためです。

 

ネオニコチノイドは神経毒性という特性を持っており、脳内に蓄積することで神経伝達物質に悪影響を及ぼす恐れが指摘されます。

特に、子供の脳への影響が深刻だと考えられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ネオニコチノイドが脳内に蓄積されると、どんな疾患や異常が引き起こされる可能性があるのか。

 

「ネオニコチノイドは虫の神経系を攻撃する農薬です。
虫と人間の神経系の構造は変わりません。そのため、茶葉を通して摂取することで、人間に対しても脳・精神疾患を起こすと考えられています。

 

その症状はうつ、短期記憶障害や多動といったものです。

さらに、妊婦が摂取することで胎児の脳の発達障害を引き起こす可能性も危惧されています。

 

ネオニコチノイド系農薬が使用され始めた1990年代半ばから発達障害の子供が増えており、何らかの因果関係があるのではという疑いも出ています。」

 

 

 

また、ネオニコチノイド系農薬は発がん性を要する危険な物質だという指摘もある。

食品の安全性を研究・検証している、NPO法人食品と暮らしの安全基金を務める小若純一氏が語る。

 

 

ネオニコチノイド系農薬の中でもチアメトキサムは肝細胞がんの増加、チアクロプリドは子宮腺がんの発生頻度の増加につながることが、内閣府食品安全委員会の農薬評価書に記されているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

危険と分かっているものを、日本の茶葉農家はわざわざ規制を緩くしてまでなぜ大量に使い続けるのだろうか。

かつて飲料メーカーに勤めていた経歴を持つ、静岡県で茶葉農家を営む男性(69歳)は嘆く。

 

 

「ここ20年ほどでペットボトル茶の市場が急拡大し、茶葉の出荷の頻度が増えてしまったことで私たち生産者にしわ寄せがきているのです。

 

出荷の回数は増えたのに、飲料メーカーからは安く茶葉を買いたたかれていて、利益はまったくでていません。

その結果、茶葉の収穫量を上げる事だけが課され、化学肥料と農薬に頼らざるを得ないのです。

 

現在、一般的な茶葉農家は年に10回以上もネオニコチノイド系農薬を散布しています。

 

消費者の方には悪いですが、安い茶葉は農薬まみれの粗悪な作り方をされている。

そのため私たちお茶農家は、そんな農薬を使用したお茶を絶対に口にしません。

自分の子供にも、体に悪いから絶対に飲んではいけないと伝えているほどです。

 

 

私たちが普段、気軽に口にしているお茶は、作り手の農家が自分たちでは飲まない、飲みたくないという代物だったのである。

お茶どころとして知られ、2019年に初めて茶の産出額で静岡県を上回った鹿児島県。

 

 

そこで完全有機・無農薬栽培を行う茶葉農園に勤める女性従業員(36歳)が語る。

 

「店によっては水よりも安い値段でペットボトルのお茶が売られていますが、あの低価格を実現するためにはそれ相応のカラクリが仕組まれています。

 

このタイプのお茶には、新茶と呼ばれている一番茶ではなく、二番茶や三番茶、場合によっては秋茶と呼ばれる四番茶が使われていることがほとんどです。

 

収穫時期が遅くなればなるほど、農薬の散布回数が増えて茶葉は余計に農薬を浴びるので、残留濃度はさらに高くなります。

 

 

お茶の製造方法そのものにも問題点がある。女性従業員が続ける。

 

「一般的には知られていませんが、茶葉は収穫後には一切洗われず、そのまま蒸されて製茶工程に入ります。

 

そうして作られた茶葉をお湯に入れ、出てきたお茶を飲む。つまり、農薬を散布された茶葉が原料のお茶を飲むのは、農薬を飲んでいるようなものなのです。

 

山奥の農家で有機・完全無農薬で生産された最高級品のお茶を買おうとすると、50g5,000円ほどしますが、実はこれがお茶の本来の値段なのです。

 

一方、スーパーなどで売られている1袋500円ほどのお茶は、農薬まみれと言わざるを得ないのです。」

 

 

 

 

 

 

ペットボトルや紙パックに入ったお茶には、もれなく食品添加物の問題もついて回る。

それはまるで添加物によって味付けがされているといっても過言ではない。

前出の静岡県で茶葉農園を営む男性が語る。

 

「急須で入れたお茶は本来ならば20分も経てば色が変わり、茶色くなります。

ですが、ペットボトルのお茶は真夏に車の中で放置しておいてもずっと色が変わりません。

 

市販のお茶飲料の成分表示を見ると、茶葉のほかに『ビタミンC』が添加されていると書かれていますが、これが酸化防止剤の役割を果たしているからなのです。」

 

ビタミンCというと健康には欠かせない成分のひとつに思える。

しかし、お茶に添加されているビタミンCは健康の増進にはまったく役立たない。

 

 

「柑橘類などに含まれる天然のビタミンCと違い、食品添加物として使われるビタミンCはL-アスコルビン酸と呼ばれており、デンプンを分解して人の手によって作られます。

 

また、これを放置するとジケトグロン酸等の物質に代わるのですが、これらの物質の安全性は保障されていない。

 

つまり、得体の知れないものを口にしているのと変わらないのです。(食品添加物に詳しい評論家の小薮浩二郎氏)」

 

 

 

 

 

 

本誌は国産茶葉を使用した緑茶飲料を生産する「伊藤園」「キリン」「サントリー」「日本コカ・コーラ」の4社に対し、販売中の茶葉と緑茶飲料に使用されている原材料と添加物は安全と言えるのか質問状を送付した。

 

 

すると各社から、概ね以下のような回答があった。

 

「製品に使用している茶葉は、厚生労働省が定めた食品衛生法に基づく残留農薬基準値を満たしており、安心してお飲みいただけるものと考えております。

 

緑茶飲料に添加しているビタミンCも同様の規格を満たしているため、安全性は担保されていると考えております。」

 

 

各社とも製品について安全性は保たれているというのが共通の主張だ。

 

 

一方で、日本の残留農薬基準値が他国に比べて高く設定されているのはなぜなのか、食品の残留農薬基準値を設定する、厚生労働省食品基準審査課へ問い合わせたところ、このような回答が寄せられた。(概略)

 

「日本の茶葉の基準値が高いとご指摘いただきましたが、一概に海外の数値と日本の数値を比べることはできません。

 

お茶に限らず食品の残留農薬基準値は、その国で使用される農薬の種類や気候、害虫や病害の発生状況を踏まえながら決められます。

 

そのため、定められた基準値にばらつきが生じるのです。

海外と数値の差はあれど、農薬の残留基準値は厚生労働省において審査されており、健康上の問題はないと考えられます。」

 

 

 

 

 

 

美しく澄んだ緑の液体には、たっぷりとした農薬が含まれている。

それでもあなたは、日本茶を飲み続けたいと思うだろうか。

 

週刊現代 2021年6月5日号より

 

 

 

お茶は、日本人に無くてはならない物の一つですが、毎日、食べている野菜、米なども多分、同じだと考えた方が良いです。

自分達の健康を考えたら少しでもリスクの少ない物を選んだ方が良いです。