家づくりのご相談を受けていると、「この建物価格で本当に建てられますか?」というご質問をいただくことがあります。チラシや広告の“本体価格”だけを見ると、思ったより安く感じることもありますが、そこで注意したいのが “総額” です。
家を建てるには、建物本体の費用以外にもさまざまな費用がかかります。
たとえば、地盤調査・改良費、給排水工事、設計費、申請費用、仮設工事、外構工事、照明やカーテンなどの設備費……。これらは広告や簡易見積もりには含まれていないことが多く、後から追加になるケースも少なくありません。
「思ったより高くなってしまった」「予算オーバーしてしまった」という声の多くは、この“総額”の把握が不十分だったことが原因です。だからこそ、見積もりを確認する際は 「最終的にいくら必要か」 を必ずチェックすることが大切です。
また、同じ35坪の家でも、仕様・断熱性能・構造・設備のグレードによって金額は大きく変わります。単に金額の安さだけで判断すると、後から必要な性能が不足して後悔につながることも。
大切なのは、金額と内容がしっかり合っているか、そしてその家が自分たちの暮らしにふさわしいかどうかです。
見積もりを読むのは難しい、と感じる方も多いと思います。工務店の私たちは、専門用語をかみ砕いて分かりやすく説明することを心がけていますので、気になる項目や不明点があれば、遠慮なく何でも聞いてください。
「これは入っていますか?」「この費用は追加になりますか?」と確認していただくのは当然のことです。
家づくりは大きな買い物だからこそ、安心して進めていただきたい――。
総額をしっかり理解したうえで計画を立てることが、予算内で満足のいく家を建てるための第一歩です。





