子どもの頃、押入れやロフトのような狭いスペースに入り込んで遊んだ記憶はありませんか?
小学生低学年くらいの体の大きさだと、押入れの中段がちょうどよくフィットして、そこは秘密基地になったり、おままごとの「子ども部屋」になったり。狭いのに不思議と心地よくて、ついつい長居してしまったものです。
大人になってからも、「なぜか落ち着く」「妙に居心地がいい」そんな程よい狭さの場所に惹かれることはありませんか?
住まいのご相談を受けていると、「狭くてもいいから書斎がほしい」「家事コーナーがほしい」といった声をよく耳にします。
でもこの「狭くてもいいから」という感覚、一体どのくらいの広さをイメージしているのでしょうか。
心地よいと感じる広さや空間は、人それぞれ違います。
たとえば、同じ床面積でも天井の高さひとつで空間の「質」が変わります。窓の開き方や眺めの違いも、開放感に大きく影響しますよね。
たとえば、天井が低くなりがちなロフトスペースを小さな書斎にするときでも、天窓を設ければ視線が空へ抜け、圧迫感を和らげることができます。
家具の寸法を知るのと同じように、「自分にとって心地よいサイズ感」を知ることは、とても大切です。