シリーズでお伝えしているこのコーナーですが、今回は部屋を広く感じられる工夫について書いてみたいと思います。
せっかく建てるなら、広々とした開放的な家にしたいですよね。でも利便性の高い場所は土地が高いし、限られた予算の中で物理的に大きな家、大きな部屋をつくるのは無理というものです。でもちょっとした工夫で空間の広がりを感じられるようにすることは可能です。
一番簡単なのは天井を高く取ることです。天井が高いとそれだけで開放感が生まれます。一歩家に入った時に広いと感じたいのであれば玄関を吹き抜けにする。これだと来客のお客様に自慢できそうですね。
リビングなどの人の集まる場所を吹き抜けにするとリビングで過ごすのが楽しくなります。でも建物の高さ制限がある場合や、マンション等ではこの方法は難しいかもしれません。そんな時は、巾木の高さを低くするように工務店さんにお願いしてみましょう。巾木が低いと壁の面積が広がり、それだけで天井が高く感じます。照明スイッチやコンセントの位置も使いづらくない程度に低くしてみるのもひとつです。ついでにドアノブなども少し低くすると、同様の効果があります。これらは視界から余計なもの(ノイズ)を消すことにより、壁の面積を広く感じさせる手法です。大手建材メーカーの既製品では難しいかもしれませんが、造作が得意な工務店さんなら建具までつくってくれるので十分可能です。
同時に奥行きを感じられると部屋が広く感じられます。奥行きを感じるには部屋に入ったその先の壁に窓を取り「抜け」をつくります。また、ドアノブ、ドアのヒンジ(蝶番)、照明スイッチなどの中心の高さを揃えると、人の視線はそれらの間に線を引こうとします。すると奥行きがあるように見せることができ、部屋全体が広く感じるというわけです。是非試してみてください。