10月といえば、涼しい風が心地よく吹きはじめ、活動の幅がぐっと広がる季節です。
「○○の秋」とよく言われますが、実はこの表現にはいろいろな由来があります。
まずは「スポーツの秋」。これは1964年の東京オリンピックが10月10日に開会したことがきっかけです。
記念して制定された「体育の日(現在のスポーツの日)」が広まり、秋は運動会やマラソン大会など、体を動かす季節として定着しました。暑すぎず寒すぎない気候は、まさにスポーツにぴったりですね。
続いて「芸術の秋」。これは日本の作家・森鷗外がドイツ留学時代に「芸術の秋」という言葉に触れ、日本に広めたのが由来とされています。
秋の澄んだ空気や夜の長さが、読書や音楽鑑賞、絵画などに集中するのに適していると考えられたのです。秋の夜長にお気に入りの本を手に取れば、時間が経つのを忘れてしまうかもしれません。
そして「食欲の秋」。こちらは科学的な理由があります。
夏の暑さで落ちていた食欲が回復することに加え、日照時間が短くなることで体内のメラトニンが増え、より多くのエネルギーを欲するようになるのだとか。
さらに、米や果物、きのこやサンマなど、まさに収穫の季節。自然と「おいしい秋」を楽しみたくなるのは理にかなっているんですね。
このように10月は、体を動かすのにも、心を満たすのにも、そしてお腹を満たすのにも絶好の季節。
スポーツ、芸術、食欲――どれをとっても、秋を彩る大切なテーマです。
今年はぜひ、自分なりの「○○の秋」を見つけて、心地よい季節を存分に楽しんでみてください。